4000万円超の債務について、破産手続きにより免責許可を得た事例
ご相談前 | ご相談後 | |
借金総額4100万円→ | 0万円 | |
50代男性 | 毎月の返済額35万円以上 | 0万円 |
ご依頼の背景
依頼者は、25年ほどの間、石油販売の業界で、勤めた後、10年ほど前から、ガソリンスタンドの自営業を始めた。自営業を初めて3年ほどは、経営も順調であったが、それ以降は、業界の過当競争のため、ガソリンの売価が大幅に下がり、それに伴い、営業利益が大幅に減少するようになった。そのため自営業の運転資金の不足を補うために、親族に保証人になってもらって多額の借り入れをして運転資金に充てていたが、利息の負担が非常に重く、自営業の景気もよくならず、借金が増えていく一方となった。自営業は廃業して、運転手の仕事を始めたが、借金の整理をしない限り、生活の立て直しは難しく、破産手続きをとることになった。
弁護士の見通し
借金の原因は、事業資金の不足によるもので、免責許可を得ることは可能な状況であった。
サポートの流れ
債務者は、自営業を廃業してから、4年後に、破産手続きをとることにしたもので、その間の借金の返済は放置した状態であった。受任時点では、資産もほとんどなく、現預貯金と、生命保険の加入がある程度であった。預貯金については、通帳の記帳履歴1年分程度を提出した。生命保険については、保険証券の写しと解約返戻金予定額証明書を提出した。
以上のような事情で、債務者は、もともとガソリンスタンドを自営業で経営していたものであるが、廃業してから、4年くらい経過した段階で、破産手続きの受任に至ったため、店舗の退去等の自営業の清算処理は、全て完了していた状況であった。
そのため、手続きにおいて、自営業の清算のために特段の手続きが必要な状況ではなかったもので、破産申立当時、運転手として稼働していることにより、給与の明細書や、源泉徴収票を収入の裏付け資料として提出すれば足りた。資産関係の資料としても、上記のとおり、預貯金通帳と、保険関係の資料を提出し、家計収支表も一般的な給与所得者の家計と同様の内容であった。
結果
以上、本件は、自営業の廃業から4年くらい経過していたため、裁判所への提出資料や報告内容は、破産申立時に、債務者が、給与所得者として稼働していた状況に沿った内容となり、一般的な給与所得者とほぼ変わらない内容であった。借金の事情についても、特段問題はなく、最終的に裁判所により免責許可の決定を取得した