450万円の借金について、破産手続きにより、免責許可を得た事例
ご相談前 | ご相談後 | |
借金総額450万円⇒ | 0万円 | |
30代女性 | 毎月の返済額11万円⇒ | 0万円 |
ご依頼の背景
借金総額 | 450万円 |
借金の理由 | 生活費 |
借入先 | 消費金融、信販 |
依頼者は、3年ほど前に離婚したが、婚姻期間中、7年ほど前に、第一子を出産し、自分は、仕事ができない状態であったが、元夫も転職が続き収入が安定せず、家計のやりくりが難しくなり、消費者金融から借り入れを始めた。その後も状況は好転せず、借入先を増やしたり、信販会社発行のクレジットカード利用で日用品の購入代金の支払いをして、クレジット債務の残高を分割払いにする等して、借金が徐々に増えていく状況となった。
また、車を銀行のローンを利用して購入したが、半年後には離婚することになり、車の維持費が負担できないため、車を売却することになり、売却代金をもって高利の消費者金融等の返済して、利息の低い銀行の弁済を継続しようと考えた。
しかし、離婚後、2人の子供を引き取って、借金を支払いながら生活することは到底不可能であるという現実に直面し、破産を選択せざるを得ないと考え弁護士に依頼した。
弁護士の見通し
借金の理由については、2人の子供をかかえた状況で、夫の収入が安定せず、生活費の不足を補うために借金を増やしたもので、やむを得ない状況であったもので、免責の許可を得ることは十分可能と判断した。車の売却については、離婚に伴う維持費の負担が困難であったという事情によるもので、この段階では、債務の返済の意思も有していたもので、詐害行為とは言い難いと思われ、同時廃止になる見込みも高いと思われた。
サポートの流れ
収入面では、債務者は、パート収入のほかに、児童扶養手当を受給しており、児童扶養手当の証書のコピーを準備して裁判所に提出した。
子供2人を被共済者とする「こども型」の県民共済の加入があったため(契約者は、債務者)、共済証書のコピーを提出した。
また、子供2人を養育しながら生活する上では、車の利用の必要性が高かったことから、前記売却した車とは別に、離婚した元夫名義の初年度登録から10年以上経過した5ナンバーを車を借りて、利用していた状況であったため、車検証の写しを提出した(車検証上の名義人は、元夫)。
また、債務者は、県営住宅に居住しており、これを裏付ける資料として、賃貸借契約書に代えて、「入居請書」(県宛のもの)の写しを提出した。
家計収支表の内容としては、債務者の給与、前記児童扶養手当のほか、臨時特別給付金、就学援助金、元夫からの養育費の支払いがあり、これらを収入欄に記載した。支出欄については、通常かかる家賃、食費、水道光熱費、通信関係費用のほか、元夫から、借りて使用している車のガソリン代(車両の名義人は元夫)、実家への仕送り、弁護士費用の立替制度を利用したことによる法テラスへの返済金を支出項目として記載した。
家計収支表上の通信関係料金が、比較的高額であったため、料金の内訳について、裁判所から質問があり、上申書により回答した。WIFIの通信料金や、タブレットやスマホ本体代金の分割料金が、通信関係費用全体の3分の1程度を占め、残りは、債務者本人と、子供2人の合計3台分のスマホの通信料金に該当するとの説明を、債務者から、受け、その旨を、裁判所に上申した。
結果
以上のサポートの結果、破産決定と同時に同時廃止となり、その後、免責許可を得ることに成功した。